本気を出せば困らず瓶は開けれた癖に、
オリーブの蓋がなかなか回らないとアイデアを出し合い一悶着したことや、
一人で作業する方が効率的な癖に、
玉ねぎを切って鼻水が垂れると騒ぎ交代制にしたこと、
食洗機に入れるだけで何も時間がかからない癖に、
洗い物は面倒だと後回しにしてじゃんけんで負けた方が運んだことや、
普段は食べたいと一ミリも思わない癖に、
ケーキのマジパンを子供みたいにとりあったこと、
それらの無駄なやりとりは、
それらの面倒臭いお芝居は、
お互いがコミュニケーションを欲している結果であり、
そして、
開く前に箱のサイズでネタバレしているプレゼントを交換した癖に、素直に感動できたことや、
唇の奥から発生する音が恥ずかしい癖に、甘い濃密なキスを繰り返したこと、
それらはお互いが相手を必要としている証拠であり、
つまり、今日という一日に、楽しい記憶が新たに誕生した事実を裏付けるには説得力が存分にある。
それなのに、どうして俺は二十四日を特別視したがったりしたのかな。
せっかちに早く急いで押し進めて、意味はあったのかな。
だって、何も大きなイベントがないつまらない日だとしても、
好きな人を想うなら、たとえ隣に居なくても毎日が飽きる暇がないほど大切な時間なのに。
やっぱり俺は田上さんに恋する損なキャラクター設定で、
相関図には永久的にハートマーク矢印を描き続けるらしい。



