星空刺繍


そこで、ウィークリーマンションが雅のコネでタダで借りれるから、

二人で晩ご飯を作るままごとクリスマスパーティーはどうかと提案したんだ。


料理が割と好きな田上さんなら、二つ返事をすると分かってしまっていた俺だ。


別に盛りたい訳じゃない。
別にすることにこだわるつもりはない。
ただ、『クリスマスなんだから』の合言葉にプラスで、

高校二年生、付き合って九ヶ月という好条件が揃えば、

生温いキスでも息を上げる田上さんだって準備ができると考えたんだ。


少なくとも、同級生に比べて駄目恋愛じゃないはずだけど、

自分の生活スタイルを他人と比較する幸せの確かめ方は、世界が狭いのかな。


好きな人の誰よりも一番傍に居たいと願うことは当然だろう?


小学生の頃は皆、一人で夢を想う。

星を手にしたいし宝石を飾りたい、花を摘みたいし風を見たい、

空を飛びたいしケーキを食べたい、土に潜りたいし妖精に会いたい。


高校生の今は皆、恋人と夢を共有したがる。

星を眺めたいし宝石を贈りたい、花を愛でたいし風を追いかけたい、

空を羽ばたきたいしケーキを崩したい、土に還りたいし妖精にお願いしたい。

好きな人に触れたいんだ。


こんな俺を大人は馬鹿にするのか、逆に応援したくなるのか、

結局のところ、二人の恋愛はどう判断されるんだろうか。