黒髪がはえるカジュアルなファッションを好む男子って、
チャラついてなくて誠実そうとか程よいオシャレのセンスがあるとか、
何かしらウケがよく好感度は高いんだけど、
それって自身の素材の魅力を知り尽くしている分、
かなり、基本嘘つきで質が悪いんじゃないかな。
そう、ダッフルコートやくるみボタン、
皆が思う俺の印象は善人キャラなんだけど、
シンプル少年可愛いアイテムが似合うと分かってる時点でもはや虚像で、
ばりばり悪質な卑怯者だ。
なぜって、一ヶ月以上前に、クリスマスのデートを計画したあの日、
察しが良い田上さんにプレッシャーをわざと与えたんだ。
『クリスマスさー、雅の奴は年上彼女とランド三泊するんだってー。はー?だろ。良いよな。俺ら貧乏人どうする?
普通にシーで二泊とかしたいよなー。パレードとか羨ましいし。夢の国。ただ人混み凄いはず』
話の流れ的に泊まりワードには深い意味がありませんと装って、
しれっと本心に探りを入れた。
すると、『行きたい! でもどーせなら空いてる日ぃ狙いたくない? クリスマスは凄そ。いいなーお土産ねだらなきゃじゃん。
てかあれだね、なんかこう、うちらもクリスマスっぽくしたくない? 非日常的な。なんかいつものデートと違うとこで遊びたいよねー』と、
案の定、嬉しそうに彼女は言っていた。
クリスマスという響きは人間を浮かれさせ、判断力を鈍らせてしまうらしい。
特にテンションの起伏が激しい高校生は要注意だ。



