星空刺繍


今から慎重に再開するのは罪なのか?

大人は呆れるのかな。
女子は切ないのかな。
男子は普通にチャレンジしたいところだ。


幸い、田上さんが枕に視界を預けている点やスカートの点、寝転んでいる点などが合致し、

既に色々と手間は省けている。


本当にそう。
するのに抵抗があったって、ある一定の水準を満たせば、彼女側だって彼氏を拒みたくなくなるんだ。

それをまだ本人は知らないから、こうして一人メソメソしやがってるだけなんだ。


広げた俺の膝の狭さが、好きな子の細さ。
被せた俺の身体の高さが、愛しい子の薄さ。
可愛いを通り越して、困る。


ワンピースを脱がしてもない。
まだ、未遂と呼ぶレベルにさえ達していない。

不慣れな格好をしているせいで、自分を支える膝が痛くなってきてむなしいったらない。


だってそうだろう。
こんな寸止めってない。
悪辣な罰ゲーム過ぎる。

まだ何もしてない、ただワンピースのファスナーを下げて背中に触っただけで、

本気で何も見てない。


だったらあの時、ベッドに倒した時、背中へ手を伸ばさずに、

とりあえずキスをしながら髪でも撫でて、ゆっくり顎から首筋へと唇を移せば良かった。


そうして反論する気力も体力も奪われる感覚をクリスマスの第二プレゼントにすれば、

圧倒的にこっちの勝ちだった。


満足度の高い接待をしようと雰囲気作りに気をとられ、俺が本能のまま勢いづかなかったせいか、

田上さんときたら、無防備な癖に舌で味わう時間さえくれなかった故に、

小悪魔じゃない、俺のガールフレンドは悪魔だ。