星空刺繍



何も分かっていなかった。


『大人なキスはしたことある』なんて、

よく友達に言えたなと自分が情けなくなったし、己の無知さを反省した。


そして、近藤君は中学生よりガキな私のペースにずっとずっと我慢して合わせてくれていたんだって、

初めて悔やんだし、その優しさに感謝した。




「勝手に寝るなって」

キスをされていたはずが、なんか頭が真っ白になって、

気づいたら腰がふにゃふにゃになって後ろに倒れていたらしい。


これって意味不明。
今までしてきたのと全然種類が、次元が違った。


近藤君のせいで私は身体に力が入らないのに近藤君てば呑気に笑ってて、助けてくれなくて、

慌てて私は一人で起き上がって、

そうしたら、さっきファスナーを外されていたのを忘れていたから、

いきなり肩からワンピースが脱げそうになって、咄嗟に胸元の布をかき集めた。


全然分かってなかった。
今のキスで急に怖じけづいた。

後ろが肌寒い。


どうしよう、そう思った。
やっぱり怖い、そう思った。


一秒の間に目一杯悩めど、それは無意味だ。

そう、今更できないと拒否するのは、さすがにないと知ってしまっている。

嫌われるって、ウザがられるって、引かれるって、呆れられるって、

天然ボケじゃないせいで男心を読めてしまうなら、私はどうしたらいいのかな?



どうしよう、そう思った。
やっぱり怖い、そう思った。


でも、無垢と正反対な私は、自分こそが近藤君の彼女だと自覚してる。

だから――――