近藤君は狡い、卑怯、悪魔。
凄く凄く意地悪なんだと確信した。
少し俯いているせいで、前髪が彼氏の瞳を隠し、唇の色っぽさ強調させるため、
私はフェチが謎な変態くらいときめいてしまう。
「うん、それね、石を選んだり文字増やしたりしたら知らん間に高くなった訳ですの。見た目ショボイ割にブランド力ないくせに勝ち気商売かなんなのか結構高いんだ、それ。」
普通は秘密にしたらイケメン演出になる話を、近藤君ってばペラペラと語り出して、
「奮発したんだ、一途偉くね? お陰で俺は夏休みからずっと服買うんとかアイスとか地味に我慢したんだからな。高いんだそれ。田上さんがくれたピアスよりばりばり高級だから。それ」と、
せっかくのプレゼントの粋な渡し方を裏切り、
本当の本当に言わなくていいことを、得意顔で一方的に続けやがった。
高い高い高いと主張されたなら、それがいつもの近藤君らしいジョークだと、
純真な乙女じゃない私は分かっているはずなのに、
クリスマスのせいか、プレゼントは気持ちより値段が大事なのかと、キャラにもなく切なくなってしまいそうになる。
「……。」
今年二番目に嬉しいのに、上手く感謝を伝えられないどころか、
なんだか微妙に悲しくなって、私の眉が下がりかけた瞬間を見計らったかのような歌、
「だから田上さん、元とるまで俺と付き合えよ?」
こんな甘々とろける決め台詞は最低だ。
やられたと思った。
からかわれたと思った。
臭い発言にときめいた証拠にホッペを赤く染めた私を見て、
近藤君ってば豪快に爆笑してきやがったのだから、手の平で躍らされすぎだ。



