「ありがとう! 貰えるって分かってても嬉しいわ俺。サプライズとか関係ないな俺ら」
私を見ずに、プレゼントされた小さな箱を凝視したまま言うのは罪。
子供みたいに渡した本人をシカトし頂き物だけにはしゃぐリアクションが可愛すぎて困った。
「ありがとう、開けてい?」
「え? あ、?」
胸をくすぐる彼氏に見惚れていたせいで、返事ができずにいたのに、
近藤君ってば、「うわ、何だろ。まあ箱の大きさ的にアクセだな、予想はついてるけどな、ふ」と、
一人勝手に推理をし、リボンを解きはじめている。
予知能力はアタリで、プレゼントに選んだのはピアスだ。
本当は長い革紐でおへその上あたりに錆び付いた鍵のチャームがついたカジュアルなネックレスが近藤君ぽくてそれにしたかったんだけど、
オシャレな彼は毎回私服に難無く合わせてくれるだろうし、
制服ならシャツの中に隠して付けてくれるだろうしで、なんかそんな愛情度が恥ずかしくて、
それで、愛美に相談した魔法で、無難なピアスに落ち着いた。
元々ヘリックスあたりの見えない場所に、くすんだタイプのをつけっぱなしにしているんだけど、
付き合う前からずっとついているそれを、私が贈って新しいのに変えてほしかった。
なんとなく毎日傍に自分の気持ちを忘れないでいてほしいと、キャラにもなくポエマーになってしまった結果が、
今、彼氏が摘んでみせたキャッチがYのイニシャルが小意気なユーズド加工されたピアスなんだ。



