可愛いドジ娘になれないし、ほっとけない天然ボケになれないし、
目が離せない女の子らしくはなれないし、健気な乙女心は忠実になれない。
だって、ドジは計画性がないクソガキなだけだし、天然ボケは無神経で非常識なだけだし、
女の子らしさは甘えとぶりっ子なだけだし、健気さは頑固な自己中なだけだと、
そうやって捻くれた私の脳みそが自動変換するせいで、
男子が妄想する背は低めなのに巨乳で華奢でスタイル抜群、童顔で小動物系なおとぼけキャラ、
シュガーボイスで赤面症、モテることに無自覚で何事にも一生懸命な美少女は、
絶対この世に存在しないと知ってしまっている。
だから、だから、だから、
だから、語尾を『〜わ、〜ね、〜なの、〜もん、〜よ、〜ッ』にする小悪魔を手本にしたダサい女子大生みたいな口調にはなれない。
せっかくのクリスマスなのに、
「はい、メリークリスマス、とか言っちゃうお茶目な結衣ちゃんより。クリプレどーぞ」と、
ウケを外したつまらない話し方をしてしまうのが私だ。
好きな人の前でくらいは甘えん坊になりたいし、可愛くなりたいのに、
どうしてか図工の時間を楽しみに学校に通う子供のテンションを真似てしまう。
数分後の自分は愛され少女みたく、ちゃんと近藤君の腕の中で恋愛に一途な女子高生的な振る舞いができるのか、なんだか不安になって、
差し出したプレゼントの箱を落としそうになった。
ねえ、近藤君は狡い。



