愛美の話ではこうだった。
説明っぽくならないよう冗談を交ぜること、男子も数人居ると知らせること、
つまり、二人きりではないため、そういうことをする時間がないという事実をお母さんに嬉しそうに伝えれば、
絶対大丈夫だとアドバイスをしてくれた。
どこのブランドだろうが初見では判断がつかない使いまわせる無地のカーディガンを広げて私が言ったなら、
『えー、凄い豪勢なんでしょうね羨ましい。結衣お土産ちゃんと持っていきなね?』と、
お母さんは疑いもせず、むしろ市井の家がお金持ちだという設定に食いついていた。
騙したい訳じゃないけど、なんとなく秘密にしたい。
別に、クリスマスに二人がそうなるのは、本当にお互い好きで高校を卒業しても働きだしても会いたいと願える人となのだから、
快楽優先とか経験値アップとか繋ぎとか夜だけの関係とかみたいな、
来年も手を繋いで歩く姿を皆に祝福されない擦れた価値観とは次元が違うため、
悪いことではないと思う。
多分、クラスメートに比べて、私たち二人はそこそこ真剣交際なんじゃないかな。
だって将来、近藤君と自分に子供ができた時、教育ママになりたくないし過保護な親になりたくないし、
モンスターペアレントになりたくないし放任主義になりたくない。
そして、中でも流行りの友達親子には絶対なりたくない。
だって、分かるでしょう?



