まあ、そっからは好感度を気にする俺は言わないけれど、色々あったりなかったり、

まあ、甘くて熱くて幸せな未来が待ってるんだ。


凄くないか?
こんな風に偉そうな持論って安易な妄想で組み立てられるんだ。


そんでもって、これはずっと前から心得ていたことで、

なんとまあ俺はたかが高校二年生の身分でありながら愛を示す方法を知ってるんだ。



田上さんの初めては俺の予定で、俺の初めては田上さんじゃない前提だけど、

結婚した将来、避妊をしない初めての相手が田上さんなら嬉しい。

いいや、その日は近藤さんの奥さんっていう新しいニックネームを付けられているはずだ。



ほら、矛盾は変だ。

ずっと前から知っていた癖に未婚の俺は今日普通にするつもりだった訳で、

万が一赤ちゃんができたらどうするつもりだったんだろう?

つじつまが合わない感じが若さだと弁解し、

そうならないよう好きな子相手に限り、理性は捧げたい派だ。




ホワイトデー、制服、二人きり、純愛戦場でピアスをはずすのが俺の使命、

この運命、立ち向かってみせる。


ってことで、世に公表されないお粗末物語の主人公設定は調った。




「ありがとうございました」

暖房の熱気で周りが溶けているであろう謎のメーカーの飴ちゃんをタクシー運転手さんに貰った今日は、

独り身が呪いたがりカップルが威張りたがるクリスマスイヴだ。