星空刺繍


凛とした態度とか誰にでも親切とか、何事にも一生懸命とか縁の下の力持ちとか、

恋人を紹介する際は詩的に繋げば、

晴れて現役男子高生華組の一味に加入できるんだろうが、

残念、俺には皆みたいに他人の深層心理を分析して発表する趣味がないようだ。


『田上さんは分け隔てなく優しくて時に厳しく、明るく振る舞うけど実は弱くて繊細なんだ。素を見せない強がりを俺が包んでやりたい』

真面目に言ったとしようか?

やっぱり俺に限り胡散臭い。
心の奥にしまっておく方がきっと清潔なままなんだ。

だから、大切な恋愛の正当性を誰にも訴えられずにいる。


それでも、まあ、田上さんのどこに惚れてるか程度は軽く触っておこうか。

微妙に花鳥風月というか、とりあえずかみ砕くと、

春は日なたや稲の香りを、夏は汗や影の強さを、秋は夜や運動場の空気を、冬は信号機や山にかかる靄を、

四季の瞬間瞬間を田上さんは身体で味わえる性格の人なので、

俺は未来の特別な一日に、今の彼女と最愛のケーキカットをしたいと強く願うんだ。


答えを結婚にばかり見出だす癖は幼いのかな?

俺は馬鹿の達人だから、永遠を言葉にするなら結婚しか浮かばない。


ただ、狼少年が愛を口にすると価値が失われるため、この甘えたな夢は妄想でしか含まらないのだけれど。