たとえば、『自分は何の役に立てない』とか『自分は皆より劣っている』とか、

散々ネガティブ聞かされたトータルで『自分は最低だ、自分なんか大嫌いなんだ!』と、

真剣に苦悶する同級生に相談された際、


『なるほどー。お前いっつも自分のことで悩んでるよな。そんだけ毎日自分のことばっか考え込めれて凄ぇな!

それ絶対自分のことダイスキじゃなきゃ無理だから。四六時中よく自分のことばっか想うとかそれ恋レベルだな、人間皆ナルシストなんだよ、ウケる』と、

ちっとも親身になってあげず、ネタにしてしまう厭味なところが、

私の脳みそと被るせいなんだ。


だって、本当に自分ダイキライなら自分に甘いから、

結果を全部肯定し流してしまうんだ。

近藤君と私は――、


きっと、深い部分に触れたらいけない。


ねえ、伊予甘を食べさせる前に薄皮を剥いてお皿に並べるぐらいのショボい優しさでもいい。

主人公になりたがりな私は近藤君の傍にいて、彼の良さを本人に伝えてあげたい。



夢を見ていた。
ずっと夢を見ていた。
女子高生になったら、彼氏にピアスをプレゼントをして自分が飾る夢は、

なんだか簡単に叶ってしまっていた。


「……耳、猿みたいで可愛らしいよ近藤サン」

目印になる新しい星の第一発見者の特権で、こっそり『ようへい』と名付けよう。

クリスマスの今日が、好きな人の身体の一部になった。