チェーン店みたいに並ぶマンションやスタイリッシュさを外観でアピールしまくりの民家、
やかましい色は夜に包まれると何故か静か、
名前も知らない他人でも、どこかで繋がってるかもしれなくて、
ううん、『ツレの女の先輩の地元のタメの奴が〜』と、
他人をまるで身内かのように語るのが基本の学生魂に火をつけるなら、
同じ母校、バイト先の関係者、親戚の町内メンバー、つじつま合わせりゃ何かしら確実に共存している訳で、
そんな誰かが暮らす街中の上に、二人が浮かんでいる今、
人々の日常に溶け込むよう両手を空へ伸ばすと、一番星が見つかった。
そして、窓の世界の王子様と目が合ってしまった。
せっかくのペアリングが恋人らしい良い雰囲気を漂わせるのに、
近藤君にキスを貰えないんだって、非天然の私は分かってる。
さっき、クリスマスの下でイヤダとぐずったお子ちゃまのせいで、
十二月二十四日は、やっぱりなんか甘いムードが不足気味だ。
「、――私……、あ、の、近藤くん、……わたし、――」
ちゃんと好きなら、何を返したらいいのかな?
ちゃんと好きなはずが、まだ服を脱げなかったのは何故?
ちゃんと好きを伝えたいなら、喜んで要望に応えるべきだったのに、
ちゃんと何もできない癖に我が儘ばかり通すなんて、
私ってば好感度が低い自己チュー国のお姫様すぎて、皆が引くでしょ。



