柊くんは聞こえているのか、いないのか、
涼しい顔で読書をしていた。
「あーキモい。視界に入れたくない生き物。」
………あの…雪乃さん?
貴女が見なければ視界には入らないよ?
なんて思いながらもう一度柊くんをチラリとみる。
………………え…。
目が合ってしまった…。
呪われる!!
絶対呪い殺されちゃうよ!
が、チラリと目が合えば柊くんはまた本に顔を戻した。
あれ?
殺さないのか?
「雪乃っやめなよ。」
死にたくない私は必死に悪口言ってませんアピールをした。
うんよくチャイムがなる。
雪乃は自分の席に戻り、教室の外にいた人達もぞくぞくと戻ってきた。
ふと、柊くんをみた。
と言うより、あの呪われそうな目をみた。
よくみればキレイだ。
瞳が向日葵の形、色をしている。
そしてジックリみていた私は気付いてしまった。

