「聞いてるよ。……で、なんだっけ?」


「聞いてないじゃん。てかアンタの隣…いつみてもウケるんだけど。」


そう言ってチラチラと私の隣を見ながら笑う雪乃。

「ちょっ…。そんな大きな声で言ったら柊くんに聞こえちゃうよ」

私の隣、柊"くん"。

同級生なのにだいたいの人は私のように"くん"をつけるのだ。


だって…あの目。

柊なんてよんだらあの目で呪い殺されそうだもんっ!!



「いいの。だって聞かせてるし。」



「え……?」

どこの国に悪口を本人のすぐそばで言う奴がいるんだよ。

まぁここにいたけどね。