数分後、火の元点検をしていたまー君が玄関の扉に鍵をかけ、こちらに駆け出してくる。

「悪ぃ、遅くなった。」

「それじゃ後部座席にもう一人分余裕があるからそっちに座って、俺は圭吾の隣に座るから。」

そう言って祐希くんは後部座席の扉を開けた。

素早く乗り込むまー君が私の隣を陣取った。

羽穏君の車が静かに発進した。

向かうのは勿論披露宴だ。