おおかみとちいさなうさぎ

うさぎはおおかみの背中をさすりながら言った。
「…大丈夫だよ、おおかみさん。すぐにあたためてあげるからね。」
うさぎは自分のあたたかい心でおおかみの暖炉に火をつけた。
すっかり凍えてしまっているおおかみをあたためるため、うさぎは自分のあたたかい心で火を勢いよく燃やし続けた。
一晩中うさぎはおおかみをあたため続け、やがて夜が明ける頃、おおかみが目をさました。
「…あたたかい…うさぎ?」
おおかみは自分に寄り添ってあたため続けてくれていたうさぎに声をかけた。
「うさぎ…ありがとう…うさぎ?」
あたたまり、元気を取り戻したおおかみのかわりに、うさぎは冷たくなっていた。
「うさぎ?!」
おおかみは驚いてうさぎを抱き起こした。