しばらくして、いろはさまが紙袋を手に戻って来ました。


「お待たせしました」


「いえ。じゃ、お昼ご飯にしましょうか」


嗣実は携帯でメールを打つと、愛用車がやってきた。


「何を食べますか?」


「お寿司が食べたいです」


「じゃ、ここから近いところに」


花月は車を滑らすように、車を運転しました。


「さっき、桜梨さんにお会いしました」


嗣実さまは、苦笑しました。


「どうやら女子学生に人気のお店みたいですね」


「はい。色々そろって便利なんです。あの、携帯をお借りしてよろしいですか?」


「はい」


嗣実さまは、いろはさまに携帯を手渡しました。


いろはさまは、紙袋から何かを取り出して、着けました。