「は、はい……」


嗣実さまは、いろはさまの左手の薬指に触れました。


「ここは、もう少し先で。きちんとした、世界に一つのモノをプレゼントしますから。今日は、虫除けに」


いろはさまは、頬を赤く染めつつ、ピンキーリングのコーナーを見ました。


「綺麗なモノばかりですね……」


「私もこういった場所な苦手ですね」


嗣実さまは、苦笑しました。


「あっ。これ、見せてもらってもいいですか?」


いれはさまは、一つ、ピンキーリングを取り出してもらいました。


「三日月にハートが寄り添っていますね。これにします?」


いろはさまは、小指にプラチナでできたピンキーリングをはめてみました。


「どうですか?」


いろはさまは、ドキドキしながら、嗣実さまに見せました。