「カウンターで見て選びたいんですけど……」


「構いませんよ。お土産にも買って行きましょう」


二人はカウンターで、商品を選び、嗣実の愛車に乗り込んだ。


「まったく。合コンなんて……」


嗣実さまは軽く息を吐きました。


「わ、わたしは断ったんですけど、どうしてもって……」


いろはさまは、俯きました。


「お菓子でしょう?これでは、オチオチ出張にも行けませんね」


いろはさまは、顔を上げました。


「出張?」


「はい。今日、フィンランドから帰って来ました。先日説明しましたが……」


いろはさまは、頬を赤く染めました。


「今日は、私の部屋にお泊まりを。明日は、いろはさんの買い物に。来月、部下の結婚式があって、いろはさんもと言われているので」