「わ、わたし、感情的になりやすくて……」


嗣実さまは、そっといろはさまの手に触れました。


「素晴らしい事です。私は興奮すると、こうなります。睡眠、体調に関係してくるので、中々できない事です」


いろはさまは、ふと顔を見上げると、どこか悲しい表情の嗣実さまがいた。


「だったら!嗣実さんの代わりに……嗣実さん以上に、怒ったりします!……だから、わたしと……あの」


嗣実さまは、口元を緩めて、そっといろはさまの肩を抱き寄せました。


「これから、イヤと言うほど……お出かけしましょう?いろはさんからプロポーズを受けるなんて、光栄です」


いろはさまは、顔を真っ赤にさせました。


「わ、わたし……」


「取り敢えず、あちらの方をご紹介頂けませんか?」