一番星の愛情物語

嗣実さまは、真剣な表情になりました。


「倒れたりしたんですか?」


「逆上せちゃって。しばらく涼んだら、風邪気味になってしまって」


嗣実さまは、苦笑しました。


「お互いに気を付けないといけませんね」


いろはさまは、困ったように笑いました。


「はい。お風呂では、ショートショートや雑誌を読むようにしました」


二人はお寿司を食べ終えて、大きな本屋に向かいました。それぞれ好きな本のコーナーに向かいました。


いろはさまは、話題の推理小説を数冊とエッセイ、歴史文学小説等を持っていました。


「栢宮さん?」


正面には、いろはさまと面識のある少年が雑誌を片手に立っていました。


「こんにちは。たくさん買うんだね。手伝おうか?」