「伊緒……」
…もう、仕方ない。
先生の言うとおり最後の教官室だし、今日はサービスしよう。
「…少しかがんで下さい。」
突き放していた手を服の裾へと移動させ、きゅっと掴む。
その行動と発言に先生も反応し、私の言うとおりに少しだけ身体を前のめりに曲げた。
今でも慣れない、自分からのキス。
勢いがあったらまだ出来るんだけど、こうやって改めてするとなると厳しいものがある。
心臓がバクバクして、顔にも一気に熱がのぼってしまう。
「―――っっ、目閉じてて下さいよ。」
「はいはい。」
くっそ――!!!
何でそんなに余裕そうに笑ってんの!!?
私にもその余裕をわけて欲しいわっ!!
「……っっ」
目を閉じて待つ先生が、早くとせかしているように見える。
その姿を見て、あまり待たせすぎると恐ろしいと判断し、意を決して顔を近づけていく。
背の高い先生にキスをする事は大変なんだけど、今はそんな事は言ってられない。
ゆっくりと、でも確実に距離をつめていく。
あと少しで唇が触れ……
プルルルルッ、プルルルルッ…
「「!!!!!?」」

