「…進藤…先生。」





「………はい?」





今何か進藤っていう人物名が聞こえた気がしたんだけど。





…いやー、そんな事はないよな、うん。





「ごめん、もう一回いい?」





「だから、進藤先生って言ってんの!!!!」





またもや聞こえた進藤という人物名。





「聞いてんの!!?伊緒!!」






「あーはい、聞こえてますが…そら耳かなっと思いまして。」





私にとっては信じがたいその人物名は混乱を招いてくる。





「そら耳じゃありません。進藤先生って言ってるんです。」






「え――――!!!やっぱり進藤先生な…」





バコッッ





「!!!!!!!!」





「え!!!!?」







話し終える前に何かで頭を叩かれた私と、それを目撃した恵那は何が起きているのかが全く解らず目を丸くして驚いた。