「この一年、沢山の素敵な思い出をくれた皆がいなくなってしまうのは正直寂しい。けど、それと同じ位、皆の成長の手助けができて、送り出す事ができて、僕は嬉しい気持ちで一杯です。」
微笑む進藤先生とは逆に、どこからかすすり泣く音が聞こえてくる。
「これから先どんな辛い事があっても、皆なら大丈夫です。立ち向かって前に進める力がある事を僕は知っています。」
進藤先生、少しだけ声が震えてる……?
「ゆっくりでいいから、一歩ずつ大人になって下さい。泣きたい時は泣いて、笑いたい時は笑って。強がる必要なんてどこにもありません。皆の周りには皆自身を大切に思ってくれている人達が必ずいるんです。その人達に思う存分甘えて、そして守ってもらって下さい。」
沢山の人が泣いていて悲しい空気なのに、全然重くない。
むしろ身体の内側がポカポカする不思議な感覚で、どことなく心地いい。
「一年間という短い間でしたけど、このクラスの担任になれて幸せでした。時が経ってまた集まる事があれば、その時には皆の元気な姿を見せて下さい。大人になった皆に会える事を励みに、僕もこれから頑張りますから。
………最後にもう一度。皆さん、卒業おめでとう。」

