「でも、まだ恋がかなった訳じゃないんだから…泣かないでよ。」






私の頭を撫でながら恵那が呟いたその言葉は、どこか意味ありげに聞こえた。





「恵那ならきっと大丈夫、うまくいくよ。」





薄っぺらいかもしれないけど、これが私の本心。





きっと恵那なら大丈夫。





何故かそう思えるんだ…。





「私は…見てるだけでいい。」






そんな私の言葉なんてなかったかのように、恵那は言葉を発した。






「なんで…?」






せっかく見つけた恋なのに。






そんなの悲しすぎるよ…恵那。