「わぁー…キレイですね。」








「あぁ、ほんとだな。」








長く出ている陽がすっかりと落ちて真っ暗となった夜。







二人で手を繋ながら歩いていると、空には沢山の星がでていた。







「星がキレイな日でよかったなぁ。喜んでくれてるといいけど。」








「大丈夫、きっと喜んで笑ってますよっ!!!」








空を見る目を下へと向ける。






視界一杯に広がるのは、星の光を受けてキラキラと輝く一面の海。







久しぶりに来た海。






初めて先生と来た海。






今日は遊びに来たわけでもデートをしに来たわけでもなく、二人で花を供えに来た。







海の真ん中辺りまで歩いた所で、先生はゆっくりとしゃがみ花を置いた。





二人で選んだ花が潮風に揺れて甘い香りを散りばめ始めていく。








「…ふぅ」






先生は少し深めに息を吐き、静かに目を閉じて海へと手を合わせた。







私も同じように手を合わせてみる。







静かな空間では海の流れる音だけが聞こえて心地いい。








少ししてから横を見てみても、先生はまだ目を閉じていた。







真剣な顔かっこいいなぁ。







寝顔とはまた違う感じでドキドキする。