「え?!!夏休みバイトするの?!」






「うん、喫茶店でね。」






終業式前日の昼休み。






中庭でお弁当を食べている私達の話題は、既に夏休みの事でもちきりだった。







「今年こそは遊べると思ってたのに…」






恵那が小さく呟き、頬を膨らませながらジュースを飲む。






そっか…私、今までは部活で忙しくて遊んでる暇なんてなかったもんな。





「…バイト先に遊びに来てよ。美味しいアップルパイ奢るから。」







「ほんとっ?!それは行かなきゃなー!!」






膨らんでいた頬が一気にしぼみ、笑顔へと変わる。






食べ物だけでこんなに喜んでくれるとは。






なんか、この姿前にも見た気がする…。







「で、どこにあるの?遠いの?」








「ふっふっふー、内緒!!」







「はっ??」