｢そんなに嫌か？｣
｢嫌です。｣
｢なんで？｣
なんでって…。
｢それは…その。｣
めちゃくちゃ言いづらい。
しかも何気に顔のぞきこまれてて進藤先生近いんですけど。
それに…このやり方先生と似てて戸惑ってしまう。
｢いいから言えって。｣
｢…緊張するんです。｣
｢は？｣
｢進藤先生にみられると全部見透かされているみたいで緊張するんですよ。｣
「ふーん、見透かされるね…。」
「それと…なんか甲田先生に似てて緊張するんです。だから心底嫌です。」
言ってしまってから、自分の発言内容の恥ずかしさに気が付く。
進藤先生も予想外の発言だったのか目を丸くして驚いていた。
それをみて思うのは、ただただしまったという後悔の気持ちだけである。
あぁ、自分バカだわ…。
