コンコン… 体育祭を無事に終えた次の日、朝早くから教官室の扉にノック音が響いた。 この教官室は、俺と進藤先生以外の体育教師はあまり居たがらない。 特にこの暑い季節だと尚更居る機会が減る。 まぁクーラーがなく扇風機しかないのだから、当たり前なのかもしれないが。 となると、大方来た人物が想像できる。 しかも人目につかないような、こんな朝早くに来る奴なんて一人しかいないだろう。 「どーぞ、入っていいよ。」