『では、体育常任委員会顧問からの連絡です。』




七月上旬の暑い季節。



すっかり梅雨があけた空には雲一つなく、とても綺麗な青空が広がっていた。



降り注がれる紫外線からも、夏の始まりがよくわかるようになってきた。



まさに、体育祭日和ってやつだなぁ。




「では、諸注意を話します。本日の体育祭は…」




「あ…。」




生徒会長の合図で皆の前に姿を現した先生は、




「甲田先生だね、伊緒。」




私の大好きな人だった。




珍しくかけているサングラスや、緑色のティーシャツがとても似合っている。




「今日の先生やばくない??!」




「ほんとだよね!!サングラス似合いすぎ!!後で写真撮ってもらおうよっ。」




え……それは困る…とゆうか嫌だなぁ。




先生と写真なんてそんな羨ましいこと。




「あとで先生に言えば?誰とも撮らないで!!って。」




「なっっ!!!」




横にいた恵那にも女子の会話が聞こえていたのか、私の耳元でニヤニヤとしながらそう呟いた。