「私夢なんだー、恵那とダブルデートするの!!だから頑張ってもらわなきゃ困る!!」





「え、えぇっ!?」





「しかも相手が二人とも体育教師とか最高だよね!!」





「……ぶはっ。なにそれー、理由が不純だよ伊緒!!」





やっと、やっと恵那が笑ってくれた。




待ってたんだよ、その笑顔。




恵那には絶対言わないけど、ずっとその笑顔を待ってたんだからね?





「不純でも何でもいいの!!私の夢壊さないでね。」




「はいはい、解りましたよ!!」





もう恵那の顔に涙なんてなくて、いつも通りの姿に戻っていた。




落としてしまったコロッケも「勿体無いね」って笑いながら拾っていた。





もう大丈夫だね。





今、やっと二人の関係が成り立てたんだと確信できたよ。