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「んーっっ!!おいしいっ」




「ふふっ、お腹空いてるから余計に美味しく感じるよね。」





コンビニでコロッケを買った後、私達は近くの公園に行きベンチへと座った。




いつもなら菓子パンやチョコへと甘いものに目がいくのに、今日はコロッケだけしか目に入らなかった。





外まで匂ってきた油の匂いが一番の原因だろう。





口の中に懐かしい味が広がって、身体の中が暖まる気がした。






「コロッケってこんなに美味しかったけなー…。」





「……恵那?」






「っひっく…ぐすっ」






大粒の涙が次から次へと恵那の頬を濡らす。





流れた涙は、ポタポタとスカートまでも濡らした。





「うわぁぁっっん」





それからしばらくの間、スイッチが入ったかのように、恵那は声を上げて泣きじゃくった。