今日の夕焼けの赤さは、少し切なさをおびている。



恵那と帰りの道を歩きながらふと空を見て、何故かそう感じた。




教官室からここまで、私達は一言も発していない。




話したくないとか面倒くさいとかじゃなくて、多分お互い必死で心の整理をしていたのだろう。





「…ねぇ恵那、コンビニ寄らない?お腹減っちゃった。」




たまに寄るコンビニからくる揚げ物の匂いが、今日は特別美味しそうに感じる。




泣いてお腹減ったのかな?





「そうだね…寄ろうか。私もお腹減っちゃったし。」





そう言って私に笑いかけてきた恵那は、さっきまでと違う雰囲気だった。



寂しそうで、苦しそうで…今にも泣きそうな顔。




大丈夫なのかな…?