「横井さんの進路が決まって、お互い落ち着いたと思えたら、僕の方から迎えに行きます。」





「そうか…まぁそれが二人の約束なら、黙って見守るかな。」





「はい、お願いします。頼りにしてますよ、甲田先生。」





進藤先生の笑顔が本当に柔らかくなった。




それに、声や言葉にも力強さを感じる。




守りたいと思えるほど大切な人が出来ると、怖いくらい人が変わる。





それは良い方にも悪い方にもな。




「早く来るといいな、迎えに行く日。」




「それは…そうですね。ゆっくりとかいいながら、本音は早くきてほしいと思ってますし。」





「ははははっ、なんだそれ。まぁそれが普通だと思うけどな。」






どんよりと悩んでいた日々がすぎ、笑える日がやってきた。





それは一日か一週間か、期間は誰にも解らない。





でも、今は明るい未来が見えかけた事を喜び、ただ平穏な時間を二人で過ごした。