「柏原くんが、責任持って茉莉果の面倒をみてくれると連絡があった時は、私も大人気ない態度をしてしまったと反省したんだよ」


「だけど、どーしても二人で休暇を過ごしたいって言うから私たちは『それならオッケーよ』って、ね? あなた」


お父様とお母様は交代制で話をしていく。


「柏原くんから、毎日茉莉果の様子は聞いていたから……私たちも安心して国内公演に取り組めたよ」



なんだ……
そういうことだったのね……

私は、てっきり見捨てられたのかと……





でも、だったら許せないのは柏原だわ!

あれが全部執事としての行動だったなんて……


あんなことや、こんなことまで……そんな格好までさせられたのにぃー!


「お父様! お母様!」




「なんだい? 茉莉果」

「どうしたの? 茉莉果」


「それから……柏原」



柏原は、荷物を運んでいたが「はい、いかがいたしましたか?」と首を傾げた。