木々の間を冷たい風が吹き抜ける。 「冷えてきました。部屋に戻り夕食の準備をしましょうか」 「うん。そうね……ねえ、柏原」 「いかがいたしました?」 「私……本当の両親のこと知りたい」 柏原の黒髪が風で揺れた。 「かしこまりました。お嬢様」