────チュンチュン

鳥の囀ずり……


都会にいる鳥と違って、もっと澄んだ声で鳴く鳥だ。

数羽で、歌を楽しむように鳴いている。


親子かしら?
それとも恋人?

もしかして、執事と主人かもしれないわね。



眩しい光を感じて、重い瞼を開く。
昨夜は、たくさん泣いてしまったから少し腫れぼったくてヒリヒリしているわ。



「柏原……」


ゆっくりと体を起こすと、頭がふらふらした。

キルトで作られたベットカバーに、木の壁。


ここは、どこかしら?



レースのカーテンの向こうには、白い木の枠の出窓があり、その先には木々が見えている。



「木しか見えない……」


ベットから体を乗り出し、もう少し出窓の外を覗いてみようとした。


だけど……


「キャッ!? なにこれ!?」