行かないで…… 一人にしないで…… 船はギーギーと不気味な音をたてている。 ダメよ…… そっちには、絶対に行ってはいけないのに…… 助けて…… 苦しいわ…… お願い。 助けて…… 私は、一人は嫌よ…… 「かし……柏原ぁ……」 柏原助けて!!! 「かしわばら……たすけて!」 瞳を閉じると真っ暗闇に包まれた。 こんな暗闇恐くない。きっと柏原は私を助けに来てくれる。