ダメよ!


行かせてはいけないんだわ。


行っちゃダメッーー!!!!
パパ、ママ行かないで!!


だけど、それは声にはならずに私はただベットに寝ていた。


「すぐに戻るよ。外は酷い嵐だ……だけど、ここはとても安全だからね」



ダメ……
外は、危険なの……


私を、一人にしないで……



「お利口さんね。顔色も良くなってきたわ」


ママの優しい声と、頬にキス。

これは別れのキスになってしまう!




苦しい……動けない。

声も出せずに身動きもできず……それなのに『私』はお利口さんの笑みを浮かべてベットに横たわっている。