────白亜のビルは、緑に囲まれいて木々の上では小鳥が歌を歌っている。気持ち悪い程に、綺麗な碁盤の目のように平行な線が続く床は御影石ね。



真っ白な石は、清潔感があるけど無機質だ。


車を降りて、柏原の後をついて歩く。


「恐いわ……柏原。ここで何をするの?」


「大丈夫、お嬢様はリラックスされて、ただ話をするだけでございますよ」



真っ白な石の床で執事は立ち止まり、私を抱き締めた。



「大切なお嬢様。貴女をもっとよく知り、貴女に少しでも近づきたい……」


耳元で囁かれた声は、甘く痺れる程にセクシーだ。


これは、柏原のためになる事なのよね。