「────お待たせいたしました。お嬢様
本日は、甘いストロベリータルトとダージリンをご用意させていただきました」



音もなく並べられていくタルトと、優しい香りの紅茶。


そして……


しなやかな黒髪
整い過ぎた綺麗な顔
爽やかなジャスミンの香り

愛しいものを愛でる極上の微笑み。



「ありがとう、柏原」


見つめ合うと、すっごく幸せでフワフワと飛び立ってしまいたくなる。




「お嬢様……」


甘く切ない囁きと共に、彼の熱い眼差しを全身で受け止める。



好きよ……柏原




もう貴方から離れられない。