「あら、いっちゃったわよ柏原。私がお友達になってあげたのに……コアラのくせに慌ただしいわね」


前世でのんびりし過ぎたのか、今は生き急いでいるのかしら。


「さようでございますね……憐れなものです」


柏原は、コートを持ってきてくれていた。
袖を通すと、柏原がボタンをしめてくれる。



「買い物はこちらの近辺でよろしいですか?」


「よろしくってよ。さっき可愛いお店がいっぱいあったもの……でも、柏原」



「はい、お嬢様」





「その前にキスして」