なんで、栗鼠と虎なのかしら?
栗鼠が虎に食べられちゃいそうよね。
「今日はもう帰ろうかな……茉莉果ちゃんとも友達になれたし」
「友達? 私たち友達なの?」
私には、ここ最近できた友達なんていない。
学園の皆は友達というより下僕と呼んでも、皆私についてくるような子ばかり
「まずは友達から、よろしくね」
中性的な浩輔の笑顔は、本当に脳内に麻薬をかける作用があるのかもしれない。
年上とは思えない、不思議な人で……大切な執事志願者だ。
「でも、友達って何か恥ずかしいわね?」
「もっと……恥ずかしい姿も見てみたいんだけどね。執事さんに秘密で……」
恥ずかしい姿?
……といえば、
私は極太油性ペンで眉毛を一本に繋がれた自分の姿を想像した。
それは確かに恥ずかしいわ。笑っちゃう!
「なに想像したの?」
「極太の……ううん、何でもないっ」
「ごく…ぶと…?」
浩輔の顔に一瞬にして影が射す。
「茉莉果ちゃんって、すごい経験いっぱいしてるんだね?」
「経験? 確かに、柏原から色々教わってるわ。あんな事や、こんな事まで」
本当に柏原は、私に色んな事を教えてくれる。
ハイキングは、もう嫌だけど……