それが一番手早くて、簡単な解決方法だ。



「二度と俺の前に現れるな」



だけど、ナツは本当に冷たい視線で全てを断ち切るように私の前からいなくなった。









「かっ……柏原」


どのくらいの間そこに立ち尽くしていたかわからない。

何人か知り合いが通過して挨拶みたいな事を話た気もする。



「柏原!」

「お呼びでございますか、お嬢様」


「帰るわ……車を用意して」

「かしこまりました」


さっきの拍手で私は何を得たのかしら?


大勢の人に囲まれて花よ蝶よと持て囃されてきたの。
下手だけど、最後まで演奏したわ。

お母様が褒めてくれたのよ。


この学園の代表まで勤めているの……