「ナツ疲れたでしょう? すぐ近くにカフェテリアがあるから行きましょう、今柏原を……」


「行かない。今日はすぐ帰る」



「もう帰っちゃうの?」


ナツは頷く。

やっと、会えたのに……
今から愛を育み大空に飛び立つ時なのに……


「歩いて疲れてないの?」

「茉莉果と違って鍛えてるから大丈夫」



鍛えてる……

ナツの男性的な発言にドキドキした。


このドキドキ、柏原に感じたものと全然違う。
柏原はもっと心臓鷲掴みにしてくるようなドキドキだ。


ナツのはもっと軽い感じ


これが恋なのよね?
こっちが本物の恋よね?



「茉莉果」

「ナツ……」