俺はその時、どう行動するか。

「戻られるまで私がここでお待ち致しておりますから安心して下さいませ」


「でも、麻生さんホテルは大丈夫ですか?」


「ふむ、むしろ出来ればなるべくゆっくりしてきて頂きたいものですな」



麻生さんはそう言うと仕事をサボる気満々の顔で、タバコに火を着け窓越しにウインクした。


でもこの人ホテルの偉いさんだろ?


この仕事が忙しいシーズンに、こんなに堂々とサボって本当に大丈夫なんだろうか。



「本当に…いいんですか?」


「何をおっしゃいますやら。ホテルマンはお客様に満足して頂くことが第一の仕事でございます」



麻生さんはそう言うと、さらにリラックスするために背もたれを倒しだした。



「さぁ、ここの秘湯は本当に素晴らしいですぞ。お二人でゆっくり堪能してきて下さいませ」




頭が堅くて金にセコいじいさんかと思いきや…


麻生さんめちゃくちゃ良い人じゃん。


嫌いな人リストから外してあげよう。