俺はその時、どう行動するか。

「あ、私はお酒飲むのやめておきます」



「え、なんで?もしかして綾音アルコール飲めない?」



「いえ、お酒は大好きなんですけどこの後に行きたい場所があって…」



「行きたい場所?」




首をかしげる俺に綾音は笑顔で言う。



「はい。あの…恥ずかしいんですけど、実はこの近くにお肌にすごく良いっていう秘湯があるらしくて」



「秘湯?」




綾音の言葉に俺は目を丸くさせる。


そう言えば綾音の趣味はラーメン屋の研究と秘湯巡りだっけ…。


しかし俺は思わず窓の外を見る。


吹雪いてはいないが、もう日は沈み真っ暗だ。




「ちょっと…いやかなり危険じゃないか?」



今は暖炉で薪を燃やしながら鍋を食べている。


だから暖かくてむしろ半袖でもイケちゃう感じだが…。


北海道を甘く見て一度は遭難しかけた俺たちだ。


油断してはいけない。