「う…嘘だろ…?」





俺は全身が小刻みに震えていた。






結婚式の場所と日取りを調べあげた綾音は、まず航空券を操作し宿泊ホテルもキャンセルにしたらしい。


そして当日、俺の心を揺さぶる計画を練り上げた。




日頃から俺をストーカーし、俺が澪のわがままに疲れていたことを知っていた綾音は


俺に対してひたすら控えめに接した。


澪のわがままがより強調されるように…


それとは正反対の女性を演じたのだ。



もちろん混浴のハプニングも全て綾音の計算の内だった。




【夜にはお酒を飲ませ、悠人さんの理性を吹き飛ばす…

昼の内に偶然を装い私の裸を見せておけば…簡単に落ちるだろう。


責任感の強い悠人さんなら、一線さえ越えればそこから崩れるのは早いはず……】







そんな…

なんなんだよこれは…



あの日の行動が全てよみがえり、俺は軽いパニック状態になる。