俺はその時、どう行動するか。

「まぁそういうバカな男は嫌いじゃないわよ。で、これからどうするつもりなの?」



「え…?何がですか?」



「だ~か~ら~!綾音ちゃんのことに決まってるじゃないの。これから会いにいく?」



「え…?あ、綾音のとこですか!?」



「あら、なによその反応!まさか行かないつもりだったの?」



「いえ…まぁ…居場所もわからないですし…」






俺の回答にイツキさんは口をあんぐりさせる。


いやいや

連絡先も知らないし、それ以前にこの展開なら普通に行けないだろ。


今の俺には綾音のところへ行く資格なんてどこにもない。




なにより澪に……

これ以上の裏切りは出来ない。









しかしそこに、カオルさんが眉をしかめながら話に割り込んでくる。




「あんたねぇ~綺麗ごとばっか考えてるんじゃないわよ?」


「…え?」


「悠人ちゃんが行動しなきゃ綾音ちゃんはどうなるわけ?」



!!


カオルさんの言葉に俺は返答を詰まらせる。